
FXではレバレッジを効かせることができるため、少額でも大きいロットで取引を始められます。さらに取引で得た利益を元手に足して再度レバレッジを活用した取引を行えば、効率的に資産を増やせる可能性があります。
とはいえ、実際に複利で運用したらどのくらい増えるのか、大きいリターンを期待できる一方でデメリットがないのか不安がある人もいるのではないでしょうか?
本記事では、FXにおける単利と複利での運用の違いや海外FXと複利運用が相性の良い理由について解説します。
海外FXで資産を効率的に増やしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
FXの複利運用とは?単利との違いを解説

複利運用とは、トレードで得た利益を元本に組み入れ、その合計額を次の投資に回し続ける運用方法です。
なぜなら、利益が利益を生む仕組みによって、元本が大きくなるほど利益額が増えていくからです。
複利の力はアインシュタインが人類による最大の発明と呼んだとも言われるほど、その効果は絶大です。例えば、元手10万円で月利20%を達成した場合、利益を引き出し続ける単利では1年後の利益は24万円です。しかし複利であれば、1年後には総資産は約89万円、月利だけで約15万円を生み出す計算になります。 このように、複利は時間を味方につけて資産を雪だるま式に増やす強力な仕組みであり、海外FXのハイレバレッジと組み合わせることで、少額からでも大きな資産形成を目指せる手法です。
単利と複利の違い
資産の運用方法としては、単利と複利があります。単利とは、利益を再投資せずに常に一定額を運用する手法です。
仮に、100万円を元手に単利で運用して1年目で利益が出て120万円になった場合、単利では20万円は利確し100万円のみを2年目に運用します。
対して、複利では利益を元本に組み入れて運用します。上記同様に100万円が1年で120万円になった場合、複利では120万円を2年目で運用します。
複利では、得た利益をさらに投資することで投資元本が増え、利益が利益を生む仕組みになり雪だるま式に利益が大きくなるのです。
複利運用はやめとけと言われる理由
投資家の中には複利運用はやめとけと言う人もいますが、その理由は、資産を驚異的に増やせる可能性がある反面、破産するリスクも高いことがあるからです。
利益をすべて再投資に回し続けることは、トレードのロット数(取引量)も際限なく増やし続けるこ可能性があることを意味します。
よって、資金が増えるにつれて、同じ値幅の逆行でも、失う金額は比例して大きくなるでしょう。
例えば、10万円で1ロット(10万通貨)の取引をしていた人が、複利で資産が100万円になったからといって、ロットを10倍の10ロット(100万通貨)にして取引した場合、同じ20pipsの損切りでも損失額は2万円から20万円に跳ね上がります。
つまり、一時的に大きく利益を増やしても数回の失敗で大きな損失を被る可能性が高くなる点に注意しなければなりません。
特にFXではレバレッジを効かせることができるため、口座の資金の何倍もの取引ができてしまいます。その分、損失額が大きくなるリスクがあるので、やめとけと言われています。
単利と複利運用のシミュレーション
FX取引において複利運用が最強と言われる理由は、利益が利益を生む仕組み、すなわち複利効果によって、資産が雪だるま式に増加することです。なぜなら、FX取引で得た利益を引き出さずに、そのまま次のトレードの証拠金(元本)に上乗せしていくため、元本が大きくなるにつれて1トレードあたりの利益額も比例して大きくなるからです。
例えば、10万円の元手で月利20%を目指す場合、単利では毎月2万円ずつしか利益が発生しないため、元手は34万円にしかなりません。
しかし、複利なら増えた利益を元手として再投資するため、1年後には資産が約89万円に増えます。
| 期間 | 単利の場合 | 複利の場合 |
| 1ヶ月目 | 12万円 | 12万円 |
| 2ヶ月目 | 14万円 | 14万4,000円 |
| 3ヶ月目 | 16万円 | 17万2,800円 |
| 4ヶ月目 | 18万円 | 20万7,360円 |
| 5ヶ月目 | 20万円 | 24万8,832円 |
| 6ヶ月目 | 22万円 | 29万8,598円 |
| 7ヶ月目 | 24万円 | 35万8,318円 |
| 8ヶ月目 | 26万円 | 42万9,982円 |
| 9ヶ月目 | 28万円 | 51万5,978円 |
| 10ヶ月目 | 30万円 | 61万9,174円 |
| 11ヶ月目 | 32万円 | 74万3,009円 |
| 12ヶ月目 | 34万円(利益は24万円) | 89万1,611円(利益は約77万) |
FXではレバレッジの高いFX業者を使えば、少ない資金でも取引を繰り返すたびに元手を効率的に増やせるので、最初の元手が少なくても大きなポジションを持てるようになる可能性があります。
レバレッジがあることで、株式投資や投資信託よりも効率的に資金を狙えるのです。
なぜ海外FXは複利運用と相性が良いのか?
海外FXが複利運用と相性が良いと言われるのは、以下のような理由があるからです。
- ハイレバレッジで少額からでも利益率を高められる
- ゼロカットシステムで追証リスクなしに再投資できる
- ボーナス(クレジット)を元本(証拠金)として活用できる
それぞれの理由について順番にみていきましょう。
1. ハイレバレッジで少額からでも利益率を高められる
海外FXのハイレバレッジは、複利運用の効果を国内FXとは比較にならないほど加速させます。
なぜなら、複利で増えた利益に対して、さらに数百倍のレバレッジをかけて次の取引を行えるため、利益率を飛躍的に高められるからです。
例えば、10万円の元手が20%の利益(2万円)を生み、元本が12万円になったときにドル円(1ドル150円とする)を取引するケースで考えて見ましょう。
レバレッジが最大25倍の国内FXでは、12万円の資金で保有できる最大ロット数は16ロット(160万通貨)です。
0.2ロットと16ロットでは、10pipsの値幅を獲得した際に得られる利益が大きく変わるため、海外FXを使ったほうが複利効果を活かしやすくなります。
| ロット | 10pipsの値幅獲得時の利益 |
| 0.2ロット | 2,000円 |
| 16ロット | 16万円 |
IronFXのレバレッジは、最大2000倍!レバレッジについての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
2. ゼロカットシステムで追証リスクなしに再投資できる
ゼロカットシステムは、複利運用における最大の失敗要因である追証による破綻のリスクを完全に排除できます。
利益をすべて再投資に回す方法は、リスクの高い複利運用ですが、1回の失敗で口座残高以上の損失(マイナス)が発生することがあります。
特に相場が急変しロスカットに遅れが生じ、証拠金維持率が一定水準以下になった場合、国内FXでは追証を請求されます。期限までに追証の支払いができなかった場合、FX業者に対して借金を抱えなければなりません。
しかし、ゼロカットシステムを採用している海外FX業者では、追証を請求されないので、借金を抱える心配は不要です。
ロスカットの遅れにより口座残高がマイナスになったとしても、FX業者がマイナス分を補填し、残高を0円にリセットしてくれます。
失敗した場合の損失は口座にある金額に限定されるので、トレーダーは借金の恐怖を抱えることなく、取引で得た利益を積極的に次の投資に回せるでしょう。
3. ボーナス(クレジット)を元本(証拠金)として活用できる
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海外FXでボーナス(クレジット)を提供している業者を利用すれば、自己資金が少ない人でも、複利運用で効率的に資産を増やしやすくなります。
なぜなら、取引の証拠金として利用できるので、最初から元手の多い状態で取引を始められるからです。
複利運用をする際、元本が大きいほど資産が増えるスピードが速くなります。
例えば、100%入金ボーナスを活用して10万円を入金すれば10万円分のボーナスを受け取れるので、自己資金が10万円しかなくても20万円の証拠金からFX取引を始めることが可能です。
仮に月利20%で運用できた場合、両者の取引で得られる利益にも大きな差が発生します。
| 期間/元手 | 10万円 | 20万円 |
| 1ヵ月目 | 12万円 | 24万円 |
| 2ヵ月目 | 14万4,000円 | 28万8,000円 |
| 3ヵ月目 | 17万2,800円 (利益は7万2,800円) | 34万5,600円 (利益は14万5,600円) |
IronFXの入金ボーナスの詳細は下記の記事をご覧ください。
海外FXで複利運用するデメリット
複利運用は資産を急増させる力を持つ反面、海外FX特有のハイレバレッジと組み合わせることで、デメリットもあります。ここからは、海外FXで複利運用するなら知っておくべきデメリットについて順番にみていきましょう。
1. 利益を途中で引き出せない
複利運用は、利益を途中で引き出さず再投資に回すため、口座残高が増えても手元の生活が豊かにならないというデメリットがあります。
なぜなら、複利効果は利益を元本に組み込むことで初めて発揮されるものであり、利益を生活費や他の目的で出金してしまえば、その瞬間に複利運用が中断され、単利運用と変わらなくなるからです。
例えば、口座残高が10万円から100万円に増えた際に、利益の一部を旅行に行ったり、生活費に充てたりするために出金すれば、元本は減少し、資産の増加スピードは著しく低下します。
このように、将来の大きな資産のために現在の利益(キャッシュフロー)を犠牲にする必要があるため、定期的な出金が必要な人には複利運用は向いていません。
2. 資産が育つまで時間がかかる
複利運用は、資産が一定規模に育つまで利益の増加を実感しにくく、短期的には大きく稼ぎにくいという特徴があります。
複利効果は元本が大きくなるほど加速する性質を持つため、
元本が少ない運用初期の段階では、利益を再投資しても利益額の伸びが非常に緩やかです。
例えば、元手10万円で月利20%の場合、1ヶ月目の利益は2万円ですが、2ヶ月目の利益は2万4千円です。この4千円の差は小さく、単利と大差ないと感じるでしょう。
しかし、元手が100万円に増える段階まで運用を続ければ、その後の1ヵ月で得られる利益は20万円、次は24万円と利益金額が大きくなります。
このように、複利効果を得るには資産が育つまでの期間が必要になるので、長期間待っていられないと考える人には向いていない運用方法です。
3. 一度の大きな損失で利益が全てなくなる可能性がある
複利運用では、たった一度の大きなドローダウンでそれまで積み上げてきた利益の全てを一瞬で失うリスクがあります。 その理由は、複利運用は利益に合わせて元本と取引ロット数を増やし続けるため、相場が逆行した際の損失額も比例して大きくなるからです。
さらに損失額が大きくなることで精神的なプレッシャーも増えるので、冷静に損切りができなくなるリスクもあります。
例えば、10万円で1ロット(10万通貨)の取引をしていた時と、100万円で10ロット(100万通貨)で取引をしている時では、同じ100pipsの損失でも、失う金額は大きく変わります。
| 10万円で1ロット | 10万円 |
| 100万円で10ロット | 100万円 |
海外FXではゼロカットシステムがあるので追証はないとはいえ、口座資金が0円になれば、これまで複利で積み上げた利益は全てなくなってしまいます。
このように、複利での運用は損失のリスクも大きくなる点は理解しておかなければなりません。
海外FXで複利運用を成功させる具体的なやり方とルール
海外FXで複利運用を成功させるには、感覚的なトレードを排除し、厳格な資金管理ルールを機械的に実行しなければなりません。ここでは、元本の決定からロット計算、出金ルールまで、FX取引における複利運用での成功に不可欠なステップを具体的に解説します。
ステップ1:複利運用の元本(自己資金+ボーナス)を決める
複利運用を成功させるには、運用する元本を決めましょう。基本的に元本が大きいほど複利運用の効果は高くなります。
海外FXでは、口座開設ボーナスや入金ボーナス(クレジット)により元本を増やすことができるので、万が一運用に失敗しても損失額を減らせます。
ステップ2:ロット計算の方法を覚える
ロット計算の方法を覚えることで、一度の損失で全ての証拠金を失う事態を避けやすくなります。
具体的には、1回のトレードで許容できる損失額を口座資金の1%〜3%に固定すれば、連敗しても損失が大きくなりにくくなるので、次回以降の取引で十分カバーできるでしょう。
ここからは、リスク許容度に応じたロットの計算方法を説明します。
証拠金10万円、リスク許容度2%の場合のロット計算
証拠金が10万円でリスク許容度が2%の場合、1トレードの許容損失額は2,000円です。
10万円×2%=2,000円
1ロットの場合、1pipsあたりの価値は1,000円となります。
1ロットで取引する場合、エントリーしてから2pips逆行すると、損切りをしなければなりません。
しかし、0.1ロットや0.01ロットになると以下のように損切りまでの幅を長くできます。
| ロット | 損切りまでの幅 |
| 0.1ロット | 20pips |
| 0.01ロット | 200pips |
したがって、デイトレードをする場合は、1ロットよりも0.01ロットにしたほうが、損失額を抑えやすくなります。
また、スイングトレードをする場合は、0.1ロットでも損失額が大きくなりやすいので、0.01ロットにしたほうが良いでしょう。



